アクティブ・ラーニングの意義についてまとめてみました。(1)

★アクティブ・ラーニングの始まり★
最近、「アクティブ・ラーニング」という言葉をよく耳にします。教育界では、日本の子どもたちのグローバル化対応のためにも重要な教育手法と位置付けられています。
日本では、アクティブ・ラーニングという言葉は大学教育から使われ始めました。今では、この言葉を使わない大学はないというほど定着しています。このきっかけとなったのは、2012年8月28日の中教審(文部科学省中央教育審議会)の答申です。その答申のタイトルは「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~」というものです。ここでいう「質的転換」とは、学生の「受動的な受講」から「能動的な学修」への転換のことです。つまり、受け身ではなく主体的に授業を受けられるようにしよう、ということです。
答申資料では、「従来のような知識の伝達・注入を中心とした授業から、教員と学生が意思疎通を図りつつ、一緒になって切磋琢磨し、相互に刺激を与えながら知的に成長する場を創り、学生が主体的に問題を発見し解を見いだしていく能動的学修(アクティブ・ラーニング)への転換が必要である」と述べています。
大学生にもなって「能動的に学ぶための仕掛け」を作らなければならないことには、ちょっと残念な気持ちもありますが、とにかくこの答申から大学の授業がアクティブ・ラーニング化していったことは間違いありません。

★小中高からのアクティブ・ラーニング★
2014年11月、文部科学大臣が「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について(諮問)」を発しました。新しい時代にふさわしい学習指導要領等の在り方について検討してほしいという内容ですが、これまで主に高等教育の分野で語られることが多かったアクティブ・ラーニングという言葉が、この諮問によって、初等中等教育の分野に降りてきたのです。
アクティブ・ラーニングというのは、学習の方法であり、中身ではありません。学習指導要領にアクティブ・ラーニングという言葉を使うとなると、「何を学ぶか」だけではなく「いかに学ぶか」という方法まで学習指導要領に記載されることになります。「課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学び」、これが2015年10月現在、文部科学省で用いられている「いわゆる“アクティブ・ラーニング”」の定義です。文科省曰くは、子供たちには育成すべき資質・能力があり、その資質・能力を育むためには、学びの量、質、深まりが重要と述べています。さらに、その学びの質の向上や深まりを求めるために、課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学びが有効であると主張しているのです。そして審議の結果、2020年から全面実施される次期学習指導要領で求められる「育成すべき資質・能力」とは、どのようなものなのでしょうか。

次回に続きます。

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